写真:©Orion Span
アメリカ・ヒューストンにあるOrion Span(オライオン・スパン)が、2021年までに宇宙ホテル「オーロラ・ステーション」を地球を周回する低軌道に打ち上げ、20222年から人類初の民間宇宙ホテルの営業を開始する計画を発表した。
往復交通費や食事代に加え、地上での訓練などが含まれた12日間の滞在で一人当たりの金額は約10億円だ。予約のデポジットとして、80,000ドル(約1,000万円)が必要となるが、富裕層の間で安いと話題となり4か月分の予約が3日以内に完売した。
2011年に国際宇宙ステーションが完成したことにより、シャトル内での滞在だけでなく、快適な居住空間や地上と大差のない食事を手に入れることができるようになった。国際宇宙ステーションの軌道「LEO(地球低軌道)」は地球を回る低軌道のため移動コストが安く、地球が間近でよく見えるため観光資源としても優れているため、この軌道の商業利用を研究する企業が相次いでいる。
現在、宇宙観光を目的に国際宇宙ステーションを訪問した民間人は2名にとどまっている。その理由は20~30億円超という高額な費用がネックとなっていた。それが10億円となると、プライベートジェットを購入するよりも安いこともあり、予約が殺到したのだ。
建造中のホテルは全長13.3m、全幅4.3mという規模に、2人用のスイートルームが2部屋設けられるという。滞在中はスタッフが2名滞在するという。1時間半で地球を一周するため、1日に16回もの日の出を見ることができる計算だ。高速インターネット回線が設置されており、料理は一流のシェフによる宇宙空間用にアレンジしたものが提供されるという。
オーロラ・ステーションは、ユニットを順次打ち上げて拡張することで一人当たりのコストを下げている。世界の超富裕層をターゲットにしたプレミアムな宇宙旅行市場は価格に問わられず拡大していくようだ。
参照:Orion Span
ルート・アンド・パートナーズでは、富裕層マーケティングリサーチや富裕層を顧客とすることを目指した企業に対する多方面の戦略コンサルティングオプションを保有しています。詳しくはルートアンドパートナーズへお問合せください。