クルーズ旅行のオンライン予約サイト「ベストワンクルーズ」を運営するベストワンドットコムが4月25日、東証マザーズに上場した。
気配値は公募・売り出し価格(公開価格、4330円)の2.3倍の9960円まで上昇したが初日は買い気配のまま取引が成立しなかった。
初値がつかなかったことに沢田秀太社長は、投資家の期待を感じた。それに応えられるように、しっかりとビジネスを展開し実態を伴った成長をしていきたいと語った。
JTBなど店舗を持つ旅行会社と異なり、実店舗を持たないネットのみのベストワンドットコム。
想定顧客の中心は、現役を引退したシニアではなくネットを使いこなす30代から60代前半までの現役世代だ。クルーズ旅行はまだまだ一般的とは言えないが、少しずつ関心を持つ人が増えている。富裕層のイメージがあるクルーズ旅行を一般的な存在にし、今は国内のみの展開だが、アジアなど外国に顧客層を広げたい。そのためにサイトの多言語対応を進めており、上場によって得られた資金はその開発などに充てる予定だという。
今年中にそのサービスは提供できるようになり成功すれば、とてつもなく大きな市場の開拓のチャンスが生まれると語っていた。
海外では安価なクルーズ旅行も多く展開されているが、ベストワンドットコムの上場を機に広くクルーズの魅力が認知されることに期待が寄せられている。