町中がワインに染まる3日間
ワイン好きのための旅を紹介する「For Wine Lovers!」。
第1回は2000年以上の歴史を誇るワイン王国フランスの中でも、特に有名なブルゴーニュ。
ミサを終えた葡萄栽培者たちによるパレード(写真左)
ここブルゴーニュ地方にあるボーヌでは、毎年11月にワインの祭典「栄光の3日間」が開催される。
普段は穏やかなボーヌも、この時だけは街全体が華やかなお祭りムードに包まれる。
1年を通してワインに関連したイベントが多いボーヌでも、「栄光の3日間」は特に大きなイベントだ。
世界中からワイン関係者やワイン愛好家が集まり、右も左もワイン一色に染まる。
開催期間は11月の第3日曜日をはさんだ土曜~月曜の3日間で、土日には、その年に収穫された新酒の試飲会が開かれる。
ずらりと並んだワイン樽は圧巻の光景だ。
街のいたるところに開かれるカーヴでは、気軽に本場ブルゴーニュのワインが味わえる。
普段から開いているところもあるが、中には「栄光の3日間」しか開いていないカーヴもあり、ワイン好きならぜひとも味わっておきたいところだ。
オテル・デュー
2日目には屋根の幾何学模様が美しい「オテル・デュー」で国際的なワインオークションが開かれる。
ちなみに、オテル・デューとは「神の館」を意味し、1443年にフィリップ善良公の大法官であったニコラ・ロランが建てたもの。
1971年までは施療院として使用されていた建物だ。
フランスの人々は、日本人と違ってあまり紅葉を楽しむことがないそうだが、私たちにとっては季節的にも美しい時期だ。
まさにワインカラーに染まった葉や蔦を眺めるのは、華やかなお祭りムードとは一味違った楽しみ方ではないだろうか。
ワインと美食で心と体をリフレッシュ!
ANAワンダーアースの「ベルギーアルデンヌ、ドイツ黒い森とブルゴーニュ『栄光の3日間』を訪ねる 9日間」の中でも大きな魅力のひとつが、日本人ソムリエの花田砂丘子さんと巡る2つのワイナリー。
ドメーヌ・ベルターニャ(写真左)とドメーヌ・ピエール・ブレ(写真右)。
この2つのワイナリーで試飲を楽しむことができる。
ワインが体にいいことは広く知られていることだと思うが、できればここブルゴーニュのワインのような上質なもののほうがいい。
ブルゴーニュのワイン造りはローマ時代まで遡り、修道僧による葡萄畑の開拓がその礎となっている。
ディジョンから南65㎞に渡る地域は、冒頭の写真のような鮮やかな黄金色に染まる葡萄畑が広がる。
コート・ドール(黄金の丘陵)と呼ばれるこの地域は、極上のワインが生まれる銘醸地だ。
しかも、ただワインを味わうだけではなく、ブルゴーニュ在住のソムリエ・花田さんが案内してくれるので、ワインへの造詣も深められる。
左/ル・マガザン・オー・ヴィーヴル、右/パークレストラン
左/ロワゾー・デ・ヴィーニュ、右/ジョエル・ロブション・エトワール
食事も、ベルギー、ドイツ、フランスの星付きレストランを巡る。
メッスの「ル・マガザン・オー・ヴィーヴル」、バーデン・バーデンの「パークレストラン」、ボーヌの「ロワゾー・デ・ヴィーニュ」、パリの「ジョエル・ロブション・エトワール」。
左/ル・サングリエ・デ・ザルデンヌ、右/黒い森の生ハム
この他、ベルギーのアルデンヌ地方の「ル・サングリエ・デ・ザルデンヌ」では、秋に解禁される狩猟で獲れるキジ、ウズラ、シカなどを使用した「シビエ料理」を、ドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)では、この森のエゾマツでコールドスモークをかけた特産の「骨なし生ハム」を堪能できる。
食欲の秋を、ブルゴーニュのワインとヨーロッパの星付きレストランの料理で満喫してみてはいかがだろうか。
- ベルギーアルデンヌ、ドイツ黒い森とブルゴーニュ「栄光の3日間」を訪ねる 9日間